【体験談】今は亡き大嫌いだった父との記憶から紐解けた深い体験の意味(前編)

7月のベーシック講座で
お話ししてもらったもうひとつの体験談です。

 

支配的で、怖くて、厳しくて、
わからずやで自分勝手な父。

父のことがどんどん嫌いになって
家も出ることにしたけれど、

その後、病室で弱っている父を見て
いてもたってもいられなくなった感情から
紐解いて気づけた内容に
とても感動しました。

 

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感情がコントロールできなくなり
溢れてしまった
父との印象的な出来事から、

父へのイメージが変わり
父も自分も認めることができた
感情学修での浄化体験を
ご紹介させていただいます。

 

 

それは、私が20代後半の時。
父が病気で倒れ、
先は長くないと告げられ、
県外で働いていた私と妹で
父の病室を訪れた時のことです。

 

当時、父は糖尿病の合併症が
次々と体へと表れ、
足を切断する手術を行った直後でした。

 

そんな中、久しぶりの再会で
父の口から最初に出たのは・・・

 

「もう死にたいよ」

 

という一言でした。

 

私はその言葉を聞いた瞬間、
色んな感情が一気に
あふれてきてしまい、
思わず病室を飛び出してしまいました。

 

¨感情は魂からのメッセージ¨

この感情が溢れた出来事は
私に何を教えてくれているのだろう。

 

そんな思いで、
10年くらい時が止まったままの
当時の記憶と、ネガティブな感情に
向き合ってみました。

 

感情学修では、何が嫌だったか?
を自分自身に問いかけることで、
自身の感情が発生する
根本的な原因(価値観)を
見つけていきます。

 

そのおかげで、
絡みあっていた怒りや恐怖、不満など
様々な思いが、次第にクリアに
なっていきました。

 

そして私が今回の件で1番嫌だったのは

「父の弱い姿」というものを
認めることだと分かりました。

 

それは強い恐怖の感情でした。

 

どうしてそう思うのか?

 

さらに、恐怖の感情を
掘り下げていきました。

 

気づけば、私の中での
父に対するイメージは
怖くて、厳しくて、強くて、
支配的で自分勝手。

そんな分からず屋の父を、
幼少期からずっと否定して
生きてきたように思います。

 

大学進学と同時に両親は離婚。
それ以降、父とは疎遠に
なっていました。

ただ、社会で働く大変さを知る中で、
少しずつ父への感謝の気持ちも
芽生えていきました。

 

過去の出来事からくる
父へのネガティブな思いと
父との関係を改善したいという
葛藤の中で、
唯一、私が父を肯定出来たところが
父の「強さ」でした。

 

「私は父の子だから大丈夫。
強いから大丈夫。」

仕事でくじけそうな時、
心が折れそうな時、
心の拠りどころにしていたのは
父の強さでした。

 

その為、父の「死にたい」という
弱音を吐く姿を目の当たりにして、

それを認めしまったら、父を唯一
親として肯定できる部分が失われ、

自分への肯定感も、頑張ってきた自分も
全てが崩れてしまうような恐怖の感情が
起こったのだと気づけたのです。

 

(後編に続きます)